2015年02月04日

森林文化講演会 事前参考資料

第6回森林文化講演会
1.日時:2015年3月1日(日)13:30〜15:30(開場13:00)
2.演題:「環境共育としての南足柄山地の物語」
  〜戦中・戦後の禿山を修復して育った自然林の植物と土壌など〜
3.講師:佐々木園子(東海大学名誉教授)
4.場所:桜美林大学 PFC

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南足柄市地図

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1985年のヤシャブシ林(地図のS地点)

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2009年のヤシャブシ林(同上)

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明神ー金時尾根北側のブナの若木林(地図のK地点)
posted by Forester at 20:44| インストラクター活動全般

2014年12月24日

水源林のお正月準備

やどりき水源林で、12月14日に正月飾り作り、21日に山の神祠の掃除を行いました。
正月飾りは講師(縄綯いのベテラン会員)の指導の下、縄を綯い(ない)、しめ縄作りの体験を行いました。

しめ縄作り

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@藁に水をかけ、しっかり湿らせます。こうすることで藁の強度が上がります。

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A木槌で叩いてしごきます。藁に柔軟性が加わります。

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B作るしめ縄にあわせて太さを決め束ねます。束ねた元から三等分します。

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C先ず2本の束をそれぞれ右撚り(時計回り)で綯います。この綯った2本を合わせて左撚り(反時計回り)で綯って1本にします。

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D残りの1/3束を右撚りで綯い、これを先ほど綯った縄に沿わせ左撚り(反時計回り)で全体で1本にします。先端を綴じて完成。

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E今回参加者は15名。慣れない縄綯いでしたが、頑張って何とかしめ縄を完成させました。

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F完成したしめ縄。輪飾り(上)と牛蒡じめ(下)。これに、紙垂(しで)や橙などをあしらえます。

山の神祠の掃除
正月第二日曜日(来年は第三日曜日)に、毎年「山の神祭」を行っています。そのため毎年この時期に有志で祠の掃除を行っています。

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祠周辺の掃除

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祠の中まできれいに拭き掃除をしました。
posted by Forester at 22:41| 水源林トピックス

2014年12月01日

やどりき水源林の紅葉

11月30日のやどりき水源林。
前日の雨もやみ、しっとり濡れた紅葉は一段と鮮やかさを増していました。
年に一度紅葉のクライマックス。やどりき水源林の紅葉(黄葉)も捨てたものではありません。

林道A(管理棟の少し先)
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林道B(林道Aの少し先、管理棟方面を振り返る)
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林道C(集会棟付近)
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林道D(癒しの森付近)
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イロハモミジの紅葉(林道Dの少し先)
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広場対岸の紅葉
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秋の寄沢
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寄沢から広場方面を望む
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H22,H23,H24年成長の森へ行く途中のスギ人工林。林内のアブラチャンが黄色く色づいていた。
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H22,H23,H24年成長の森へ行く途中の尾根筋。寄沢側(右側)は人工林。反対側は広葉樹林。
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上記の広葉樹側。黄葉が見事。
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更に進み、寄集落方面を望む。
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posted by Forester at 18:32| 水源林トピックス

2014年10月23日

やどりき水源林周辺の山歩き

かながわ森林インストラクターの会は、やどりき水源林の案内活動「森の案内人」を行っていますが、登山者から登山コースの事を聞かれることも多く、色々なコースの知識を持っていた方が良いと、やどりき水源林周辺の山歩きを実施しました。
コースは、寄管理センター〜やどりき水源林管理棟〜雨山峠〜ユーシンロッジ〜(玄倉林道)〜玄倉の、徒歩で約7時間のコースです。
登山風景と見つけた植物を紹介します。(10月18日撮影)

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寄沢を渡る、結構水量が多いので慎重に。

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寄沢の上部は両側が迫っています。

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もうすぐ雨山峠、花崗岩が風化した地層(真砂土)で滑りやすいです。

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リンドウ:秋を代表する花の一つ。晴天の日、釣り鐘型の花を上向きに咲かせる。
日光を受けると開き、雨や曇りの日、夜は閉じたまま小さく萎んでいる。花粉や蜜を無駄にしないためという。

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イワシジャン:フォッサ・マグナ要素の植物。山地の岩壁に垂れ下がって咲く。キキョウ科ツリガネニンジン属に属し、花はツリガネニンジンに似ている。

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ダイモンジソウ:花が漢字の大の字のように見えるのでこの名前がある。湿りかがある岩などに群生することが多い。

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ガマズミ:3-5mm程度の果実をつけ、食用となる。果実は赤く熟し、最終的に晩秋の頃に表面に白っぽい粉をふき、この時期がもっとも美味になる。また、焼酎に漬けて果実酒にも利用する。

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アキノキリンソウ:日本各地の山地や丘陵部の日当たりのよい場所に生える。別名をアワダチソウと言い、今では本家よりも帰化植物のセイタカアワダチソウの方を良く見ることが多い。

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ホソエカエデ:ウリハダカエデに似て、花の柄が細いことから名付けられた。ウリハダカエデに似るが、ほぼ無毛で葉柄が赤く、裏面の脈腋には小さな膜がある。カエデ類の特徴である2枚の翼を広げた果実を、垂れ下がるようにつける。

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リュウノウギク:和名の由来は、全体の香りが「竜脳」に似ているところからきている。 竜脳というのは、フタバガキ科の竜脳樹(リュウノウジュ)の樹脂から産する香料のことである。
いわゆる「野菊」の仲間だが、他の野菊の仲間が初秋から秋早くに花をつけるのに対して、リュウノウギクは晩秋に花をつける。
posted by Forester at 23:24| 水源林トピックス

2014年09月16日

やどりき水源林で見つけたキノコ

9月はキノコシーズン。やどりき水源林でも色々な形や色をしたキノコを沢山見つけることができます。そのうち形に特徴があり(見分けやすい)食用になるキノコを二つ紹介します。(9月13日撮影)

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キヌガサタケ
林道の竹林の傍に生えていました。形が純白なレースのスカートをまとったような姿で優雅なので「キノコの女王」と呼ばれているそうです。傍に行くと強い悪臭がします。高級な中華料理に用いられるそうで、中華風のスープに入れると美味しいとか。

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カラカサタケ
かさの直径が10〜25pになる大型のキノコです。かさを握ってパッと放すと原型に戻るので、ニギリタケとも呼ばれているそうです。かさの部分をフライにして食べるのが美味しいそうですが、バター炒めにして食べるのも良いようです。

posted by Forester at 21:30| やどりき植物

2014年08月19日

「やどりき水源林のつどい」開催

8月16日、恒例の「やどりき水源林のつどい」が開催されました。
参加者数は約480名、昨年を100名以上上回り、とても賑いのあるつどい(集い)となりました。
午前は、水源林内のトレッキング、水生生物観察と森林癒し(いやし)体験が主で、午後からは、式典、 森のコンサートなどのあと、各ブースでの森林交流会を行いました。
森林交流会ではクラフト、草笛体験、樹木の香りを楽しむ体験、水生・土壌生物の観察など、水源の森ならではの体験を楽しんでもらいました。

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いつもは静かな水源林も、この日ばかりは子供たちの歓声が響いていました。今からスイカ割りが始まるようです。

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人気の丸太切り。丸太を乗せる3っの台(馬)はフル回転。切った丸太は、ドングリクラフトの台に使用します。

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昼休みには、お弁当を食べながら、祭りばやしなどの森のコンサートを楽しみました。

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森林インストラクターが製作した“グッズ”の販売。隣では、ドングリクラフトの作成を行っています。

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森林癒しのブースでは、色々な樹木の香りを楽しんでもらいました。

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冷たい水に入り水生生物を探す(気持ちいい!!)。一見何もいないような沢の中にも、じっくり探すと、結構色々な種類の水生生物が見つかります。

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水生生物のブースでは、大人も子供も観察に夢中。

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採集した水生生物をバットに移し、ピンセットやスポイトを使って、種類ごとに観察ケースに分けて行きますす。小さいものを探すのは、大人より子供の方がうまいです。

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採集したプラナリア(ナミウズムシ)。寄り目がかわいい観察会の人気者。一回切れば2匹に、二回切れば3匹に、切っても切ってもプラナリア。不思議な再生能力を持っています。
posted by Forester at 15:49| 水源林トピックス

2014年07月15日

7月のやどりき水源林植物調査

7月13日、やどりき植物班が、やどりき水源林から雨山峠まで寄沢沿いの登山道を往復し、植物の調査活動を行いました。
シナノキ、フジウツギ、イワオトギり、ギンリョウソウ、ケイワタバコ、ヤマボウシ等々の花々を観察することができました。

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ケイワタバコ(イワタバコ科)
ケイワタバコが満開で、寄沢右岸の壁面を飾っていました。
イワタバコ同様に日蔭の岩陰に群生しますが、花茎や萼(がく)に毛が密生し、また、イワタバコが8月ごろ花期を迎えるのに対し、ケイワタバコはその1ヵ月ほど前に開花するので区別することができます。

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シナノキ (アオイ科<新分類>)
葉は先のとがったハート型で、縁に鋸歯があります。葉の付け根から散房状の花序を下向きに出し、淡黄色の花を咲かせます。
シナノキで特徴的なのは総苞葉です。写真の白っぽい細長いものが総苞葉です。苞(ほう)とは花序の基部にあって、つぼみを包んでいた葉のことです。
実が熟すと総苞葉と実が一緒に落ち、総苞葉がプロペラの働きをして、母木から遠くに散布されます。

シナノキは古くから日本人に利用され、縄文時代にはこの樹皮の繊維で縄や布を作り、縄文土器の縄目にも利用されていたそうです。
シナノキは漢字で、榀木あるいは科木と書かれますが、長野県の古名である信濃は、古くは「科野」と記したが、シナノキを多く産出したからだともいわれています。

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クワガタソウ(オオバコ科<新分類>)
花はすでに終わり、実をつけていました。
萼(がく)は大きく4裂し、2つづつ実を前後からはさむように存在します。これが兜の鍬形(兜の上に二本立っている角のような飾り→折り紙の兜を参照)に似ていることから、鍬形草(くわがたそう)と名付けられました。
ちなみに、昆虫のクワガタムシも語源は同様です。かぶと.jpg
posted by Forester at 23:37| やどりき植物

2014年06月29日

6月下旬の水源林

6月最後の日曜日、鎌倉や箱根登山鉄道沿線など、アジサイの名所はいずれも大いににぎわったようです。やどりき水源林でも、イワガラミやヤマアジサイなどのアジサイの花を見ることができました。
6月上〜中旬に水源林を飾ったウツギの花ほど数は多くありませんが、林床に控え目に咲くアジサイの白い花は、雨に濡れてなかなか味わい深いものがあります。

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管理棟横の杉の大木をはい上るイワガラミ。
15mぐらいの高さまで花をつけていました。ツルアジサイ(ゴトウヅル)に似ているが、白いガク片がイワガラミ1枚に対しツルアジサイは4枚なので見分けることができます。

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林床にひっそりと咲くヤマアジサイ。
ガクアジサイより細長い葉を持ち、花序や装飾花もガクアジサイより控えめです。

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リョウブ(つぼみ)
初夏の山の花が途切れる頃、白い花が房状に咲きます。

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アブラチャン(果実)
まだ若いアブラチャンの果実。水滴がみずみずしく表面を覆っていました。
posted by Forester at 22:38| やどりき植物

2014年06月02日

初夏の花「ウツギ」が開花

6月1日のやどりき水源林。先月に引き続き各種ウツギを見ることができました。
バイカウツギ、ガクウツギ、マルバウツギ、ニシキウツギなどは、そろそろ花の盛りの終わりでした。

それに代わってこれから見ごろになるのが、ウツギです。まだ多くはツボミ状態でしたが、日当たりのよいところではそろそろ開花が始まりました。
4月のヒメウツギから始まったやどりき水源林の各種ウツギは、本家ウツギでクライマックスを迎えます。

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バイカウツギ
梅花空木と書きます。ウメに似た花を咲かせることからこの名前がつきました。

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ガクウツギ
枝の先に散房花序をつけます。縁に、萼の変化した装飾花があります。萼片は3枚から5枚あり、大きさがばらばらなのが特徴です。

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ウツギ
開花が始まりました。ウツギの花をさす「卯の花」は、万葉の昔から「霍公鳥(ホトトギス)」セットで詠まれており、初夏を代表する花と鳥です。
posted by Forester at 11:01| やどりき植物

2014年05月29日

やどりき水源林でパートナー活動

神奈川県では、水源林・水源再生パートナーとして、多くの企業・団体に森林づくりにご協力をいただいていますが、かながわ森林インストラクターの会は、森林づくりの作業指導や自然観察、クラフト体験などの支援を行っております。

5月24日・25日はやどりき水源林で、神奈川トヨタ自動車(株)プリウス森木会(プリウスのオーナーの皆様)、スタッフの皆さま、延べ100名以上の皆さまに参加いただき、丸太のベンチ作り、森林癒し体験、水生生物観察など、森林にふれる様々なイベンを楽しんでいただきました。

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<丸太切り>
前回の活動で伐採した間伐木を、ノコギリでベンチのサイズに切断します。

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<丸太のベンチ>
切断した丸太を組み合わせて、ベンチを作りました。週遊歩道の良い休憩スポットになりました。

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<森林癒し体験>
木漏れ日のもれる林の中でハンモックの体験をしました。ゆらゆら気持ちよさそう。

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<水生生物観察>
寄沢の中に入り水生生物の採取を行い、多くの水生生物を観察しました。その後見つけたものにチェックを入れてビンゴ大会を行いました。
posted by Forester at 11:30| 水源林トピックス