2014年08月19日

「やどりき水源林のつどい」開催

8月16日、恒例の「やどりき水源林のつどい」が開催されました。
参加者数は約480名、昨年を100名以上上回り、とても賑いのあるつどい(集い)となりました。
午前は、水源林内のトレッキング、水生生物観察と森林癒し(いやし)体験が主で、午後からは、式典、 森のコンサートなどのあと、各ブースでの森林交流会を行いました。
森林交流会ではクラフト、草笛体験、樹木の香りを楽しむ体験、水生・土壌生物の観察など、水源の森ならではの体験を楽しんでもらいました。

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いつもは静かな水源林も、この日ばかりは子供たちの歓声が響いていました。今からスイカ割りが始まるようです。

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人気の丸太切り。丸太を乗せる3っの台(馬)はフル回転。切った丸太は、ドングリクラフトの台に使用します。

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昼休みには、お弁当を食べながら、祭りばやしなどの森のコンサートを楽しみました。

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森林インストラクターが製作した“グッズ”の販売。隣では、ドングリクラフトの作成を行っています。

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森林癒しのブースでは、色々な樹木の香りを楽しんでもらいました。

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冷たい水に入り水生生物を探す(気持ちいい!!)。一見何もいないような沢の中にも、じっくり探すと、結構色々な種類の水生生物が見つかります。

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水生生物のブースでは、大人も子供も観察に夢中。

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採集した水生生物をバットに移し、ピンセットやスポイトを使って、種類ごとに観察ケースに分けて行きますす。小さいものを探すのは、大人より子供の方がうまいです。

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採集したプラナリア(ナミウズムシ)。寄り目がかわいい観察会の人気者。一回切れば2匹に、二回切れば3匹に、切っても切ってもプラナリア。不思議な再生能力を持っています。
posted by Forester at 15:49| 水源林トピックス

2014年07月15日

7月のやどりき水源林植物調査

7月13日、やどりき植物班が、やどりき水源林から雨山峠まで寄沢沿いの登山道を往復し、植物の調査活動を行いました。
シナノキ、フジウツギ、イワオトギり、ギンリョウソウ、ケイワタバコ、ヤマボウシ等々の花々を観察することができました。

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ケイワタバコ(イワタバコ科)
ケイワタバコが満開で、寄沢右岸の壁面を飾っていました。
イワタバコ同様に日蔭の岩陰に群生しますが、花茎や萼(がく)に毛が密生し、また、イワタバコが8月ごろ花期を迎えるのに対し、ケイワタバコはその1ヵ月ほど前に開花するので区別することができます。

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シナノキ (アオイ科<新分類>)
葉は先のとがったハート型で、縁に鋸歯があります。葉の付け根から散房状の花序を下向きに出し、淡黄色の花を咲かせます。
シナノキで特徴的なのは総苞葉です。写真の白っぽい細長いものが総苞葉です。苞(ほう)とは花序の基部にあって、つぼみを包んでいた葉のことです。
実が熟すと総苞葉と実が一緒に落ち、総苞葉がプロペラの働きをして、母木から遠くに散布されます。

シナノキは古くから日本人に利用され、縄文時代にはこの樹皮の繊維で縄や布を作り、縄文土器の縄目にも利用されていたそうです。
シナノキは漢字で、榀木あるいは科木と書かれますが、長野県の古名である信濃は、古くは「科野」と記したが、シナノキを多く産出したからだともいわれています。

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クワガタソウ(オオバコ科<新分類>)
花はすでに終わり、実をつけていました。
萼(がく)は大きく4裂し、2つづつ実を前後からはさむように存在します。これが兜の鍬形(兜の上に二本立っている角のような飾り→折り紙の兜を参照)に似ていることから、鍬形草(くわがたそう)と名付けられました。
ちなみに、昆虫のクワガタムシも語源は同様です。かぶと.jpg
posted by Forester at 23:37| やどりき植物

2014年06月29日

6月下旬の水源林

6月最後の日曜日、鎌倉や箱根登山鉄道沿線など、アジサイの名所はいずれも大いににぎわったようです。やどりき水源林でも、イワガラミやヤマアジサイなどのアジサイの花を見ることができました。
6月上〜中旬に水源林を飾ったウツギの花ほど数は多くありませんが、林床に控え目に咲くアジサイの白い花は、雨に濡れてなかなか味わい深いものがあります。

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管理棟横の杉の大木をはい上るイワガラミ。
15mぐらいの高さまで花をつけていました。ツルアジサイ(ゴトウヅル)に似ているが、白いガク片がイワガラミ1枚に対しツルアジサイは4枚なので見分けることができます。

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林床にひっそりと咲くヤマアジサイ。
ガクアジサイより細長い葉を持ち、花序や装飾花もガクアジサイより控えめです。

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リョウブ(つぼみ)
初夏の山の花が途切れる頃、白い花が房状に咲きます。

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アブラチャン(果実)
まだ若いアブラチャンの果実。水滴がみずみずしく表面を覆っていました。
posted by Forester at 22:38| やどりき植物

2014年06月02日

初夏の花「ウツギ」が開花

6月1日のやどりき水源林。先月に引き続き各種ウツギを見ることができました。
バイカウツギ、ガクウツギ、マルバウツギ、ニシキウツギなどは、そろそろ花の盛りの終わりでした。

それに代わってこれから見ごろになるのが、ウツギです。まだ多くはツボミ状態でしたが、日当たりのよいところではそろそろ開花が始まりました。
4月のヒメウツギから始まったやどりき水源林の各種ウツギは、本家ウツギでクライマックスを迎えます。

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バイカウツギ
梅花空木と書きます。ウメに似た花を咲かせることからこの名前がつきました。

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ガクウツギ
枝の先に散房花序をつけます。縁に、萼の変化した装飾花があります。萼片は3枚から5枚あり、大きさがばらばらなのが特徴です。

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ウツギ
開花が始まりました。ウツギの花をさす「卯の花」は、万葉の昔から「霍公鳥(ホトトギス)」セットで詠まれており、初夏を代表する花と鳥です。
posted by Forester at 11:01| やどりき植物

2014年05月29日

やどりき水源林でパートナー活動

神奈川県では、水源林・水源再生パートナーとして、多くの企業・団体に森林づくりにご協力をいただいていますが、かながわ森林インストラクターの会は、森林づくりの作業指導や自然観察、クラフト体験などの支援を行っております。

5月24日・25日はやどりき水源林で、神奈川トヨタ自動車(株)プリウス森木会(プリウスのオーナーの皆様)、スタッフの皆さま、延べ100名以上の皆さまに参加いただき、丸太のベンチ作り、森林癒し体験、水生生物観察など、森林にふれる様々なイベンを楽しんでいただきました。

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<丸太切り>
前回の活動で伐採した間伐木を、ノコギリでベンチのサイズに切断します。

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<丸太のベンチ>
切断した丸太を組み合わせて、ベンチを作りました。週遊歩道の良い休憩スポットになりました。

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<森林癒し体験>
木漏れ日のもれる林の中でハンモックの体験をしました。ゆらゆら気持ちよさそう。

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<水生生物観察>
寄沢の中に入り水生生物の採取を行い、多くの水生生物を観察しました。その後見つけたものにチェックを入れてビンゴ大会を行いました。
posted by Forester at 11:30| 水源林トピックス

2014年05月27日

5月のやどりき水源林

四季折々の表情に出会えるやどりき水源林。とりわけ5月は新緑と各種ウツギの花が楽しめ、オオルリなど鳥の鳴き声が迎えてくれる、1年の中でもとりわけ魅力いっぱいの季節です。
この時期、やどりき水源林では各種行事が行われますが、5月17日の「森林探訪」と、5月18日の「やどりきの森へ行こう」の様子をお届けします。

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森林探訪1
新緑の中津川沿いの道を進む

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森林探訪2
やどりき水源林の広場で昼食

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やどりきの森へ行こう1
水源林上部の河原にて

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やどりきの森へ行こう2
中央の木に空いている穴は、コゲラ(小型のキツツキ)の巣穴です。

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やどりきの森へ行こう3
鹿の頭蓋骨と角に触る体験

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マルバウツギ

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アメリカオニアザミ
posted by Forester at 19:56| 水源林トピックス

2014年05月25日

寄沢のカジカガエル

5月24日、パートナー活動で行ったやどりき水源林は、オオルリやカジカガエルの鳴き声が迎えてくれました。
「フィフィフィフィ‥‥」と独特の鳴き声のカジカガエルは、昔はその鳴き声をめでる存在だったようです。

紀貫之は、「古今和歌集」の序文で、「花になくうぐひす、みずにすむかはづのこゑをきけば、いきとしいけるもの、いづれかうたをよまざりける。」と書いている。
「梅の花に鳴くウグイスや、清流に棲むカジカガエルの鳴き声を聞けば、だれだって和歌を詠まずにはいられない。」ということでしょうか、古来和歌の世界では、カエルといえばカジカガエルのことで、その鳴き声を詠むというのが、花に鳴くウグイスを詠むと同等の定番だったようです。
それだけ現在とは違い、人里の近くにカジカガエルが住める清流があったのでしょう。

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カジカガエル
鳴き声が聞こえる方に近づくと、2回程すぐ逃げられてしまいましたが、このカジカガエルは逃げずにじっとしていたので、うまいこと写真が撮れました。

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ガクウツギの上にいるワカバグモ
ガクウツギの上に昆虫らしきものがいたのでカメラで写しましたが、後で画像を見ると足が8本ある。調べると「ワカガグモ」という明るい緑色が綺麗なクモでした。

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マルバウツギ
この時期、ヒメウツギは花の盛りが終わり、マルバウツギが満開でした。ウツギはまだ蕾状態で、開花はもう少し先のようです。
posted by Forester at 18:54| やどりき水生

2014年05月17日

水生・土壌 自主研修会を実施

豊かな水に恵まれたやどりき水源林では、毎年様々な機会で水生生物観察会が催され、多くの参加者に楽しんでもらっています。
そこで、やどりき水生・土壌班では、指導者養成のための水生・土壌生物 自主研修会を17日に実施しました。
午前中は座学、午後は採集・観察を行い、水生生物の採集方法や見分けのポイントを学びました。

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午前中は、やどりき水源林の休憩棟でプロジェクターを用い座学を行いました。

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午後は、4つのグループに分かれ寄沢を中心に採集を行いました。

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採集した資料を持ち寄り、観察・同定を行なっている様子です。

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採集した水生生物の一部。上がカミムラカワゲラ、下がエルモンヒラタカゲロウ。
posted by Forester at 23:11| やどりき水生

2014年05月12日

やどりき水源林の各種ウツギ

5月11日は、やどりき調査活動の植物班で、やどりき水源林のウツギ調査活動が行われました。好天に恵まれ、ドクウツギを除く12種の「ウツギ」を見ることができました。

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ツクバネウツギ
花冠基部に特徴的な5枚のがく片があり、これが羽根つきの羽(衝羽根(つくばね))に似ていることからこの名前がついたそうです。
ウツギ(空木)は茎の中が空洞であることからその名前がつきましたが、ユキノシタ科のウツギが中空であるのに対し、スイカズラ科のツクバネウツギは茎の中が空洞になっていません。

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ニシキウツギ
ニシキウツギ(二色空木)の花は最初が白で、徐々に紅色になり、全体的に二色の花がついているように見えることからこの名前がついています。白い花が多いウツギの種類の中ではひときわ目立つ存在です。
撮影した5月11日は咲き始めなので、花の色はまだ白のままです。

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ベニバナニシキウツギ
ベニバナニシキウツギの蕾。ニシキウツギと異なりこちらははじめから濃い紅色です。
posted by Forester at 21:32| やどりき植物

2014年05月04日

風薫る五月の水源林

今日5月4日は緑の日。やどりき水源林は絶好の晴天に恵まれ、青葉若葉は日の光に照らされて輝いていました。
梢ではオオルリがさえずり、沢からはカジカガエルの鳴き声が聞こえ、一年で最も生命感あふれる季節のスタートです。
ヒメウツギが満開です。マルバウツギはつぼみをつけていました。これから7月のフジウツギまで、11種類のウツギが次々と開花して行きます。やどりき水源林は各種ウツギの宝庫です。

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寄大橋から上流を望む

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林道終点付近の寄沢

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透き通るように輝く若葉

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満開のヒメウツギ
posted by Forester at 23:35| 水源林トピックス