やどりき水源林での、土壌生物調査、水生生物調査の様子を紹介します。(6月24日実施)
【土壌生物調査】
@フルイ法:土を掘り、フルイで土をふるって虫を見つける。

調査地点で、50cm四方の枠を作り、10cmほど土を掘り持ち帰ります。

白いビニルシートの上で土をフルイにかけます。見つけた虫を、ピンセットや箸、吸虫管で採取します。

採取した虫を観察します。今回はデジタル顕微鏡・タブレットを用いて、参加者全員で観察しました。

アヤトビムシ科(体長2〜3mm)

推定:アワフキorヨコバイ類(カメムシ目)の幼虫(体長5〜6mm)

ヒゲナガトビムシ科(体長2〜3mm)
Aツルグレン装置
フルイ法では微細な虫を採取することは困難です。ツルグレン装置は漏斗(ろうと)の上に金網(ざる等)をかぶせ、その上に土をのせます。上から熱をかけることで虫は下の方に逃げ、漏斗の下に落下します。漏斗の下に置いた容器に落ちた虫を観察します。今回は熱源として使い捨てカイロを使用しました。



容器(シャーレ)には水が張ってあります。2匹の甲虫の幼虫が、表面張力で水面に浮いた状態でバトルを繰り広げていました。顎の大きい黒い方(約5mm)が白い方(約7mm)に襲いかかり、ほどなくして白い方は水底に沈みました。恐るべし土壌生物の弱肉強食の世界。(虫の周囲の光の点は、水面に反射したLEDの光です。)
【水生生物調査】
やどりき水源林では、「水源林の集い」やネットワーク活動で、水生生物観察を行っています。今回、各沢の水生生物調査を行いました。

沢で採取した水を白ハットに移し、水生生物を抽出します。

カワトンボの仲間幼虫

寄沢からは、カジカガエルの鳴き声が聞こえてきます。鳴くのに夢中で近寄っても逃げません。

カジカ。頭や胸ビレが大きいのが特徴。川底の色によく似た色彩です。