森林内でのさまざまな活動や、学校に訪問して行う「環境教室」のいくつかを紹介します。
1.森林内などでのさまざまな活動
かながわトラストみどり財団が行う、学校の森林学習等支援事業で、指導者として活動しています。
かながわトラストみどり財団の森林学習等支援事業⇒http://ktm.or.jp/contents/moridukuri/school.html
1-1.自然観察
実際に森林に入り、五感をとおして、体全体で「森」を感じます。そして、インストラクターの話を聞いて、森林の役割を目で確かめることができます。木や森林に興味・関心を持ち、「自分たちの生活とのつながり、木や森林の大切さ・すばらしさ・良さ」に気づき、理解することができます。
1-2.間伐体験
グループで協力して間伐を行います。順番に鋸を使って切っていきます。木のいい香りが漂います。木を切ることで林内が明るくなることを感じることができます。林業のことや日本の森林の問題点、なぜ間伐が必要かなど、インストラクターからの説明を受け、間伐体験の目的を理解します。
1-3.流れる水のはたらき
小学校5年次理科「流れる水のはたらき」の単元では、『川の様子を観察し、流れる水の速さや量によるはたらきの違い調べ、流れる水のはたらきと土地の変化の関係についての考えをもつようにする。』と定められています。
そこで、川の流れがカーブしているところで、ペットボトルを川の内側と外側に流し、流れの速さの違いを調べることで、内側の地形(河原)と外側の地形(崖)の違いを理解することができます。
2.環境教室
神奈川県で実施している「かながわ環境教室」に4件のテーマを登録し活動しています。
かながわ環境教室⇒http://www.pref.kanagawa.jp/docs/ap4/cnt/f160450/index.html
2-1. 森が「緑のダム」になることがわかる実験
森がある土地の模型の箱と、ない土地の模型の箱に、それぞれジョウロで同じ量の水をかけ、箱の表面から流れ出た水と、土の中に浸み込んでから流れ出る水の、量の違い、色の違いを観察します。
森があることで、降った雨水の多くが浸み込んで土の中に貯めこまれ、その水がきれいな水になって徐々に流れ出るのを目の当たりにすることで、森の「緑のダム」としての働きを実感することができます。
2-2. 木がためこんでいる二酸化炭素の量を測ろう
校庭に出て、各児童が割り当てられた木の幹の太さを測り、種類と太さを調査票に記録します。そして種類と太さがわかれば、調査票に記載されている表によって、測った木が1年間にためこんでいる二酸化炭素の量を割り出すことができます。校庭の木すべてを集計することで、学校林全体の二酸化炭素吸収量を知ることができます。そして、人が呼吸で出す二酸化炭素排出量と比較することで、樹木の二酸化炭素吸収量を実感することができます。
2-3. 水の中の生き物ウォチング
校内の池(ビオトープ)やプール、近隣の池や川など、身の回りの水辺には、普段目にすることのないヤゴなどの水生昆虫や、ミジンコなどのプランクトンが生息しています。本授業では、これら水生生物を探し観察することで、水の中の生物の存在と多様性を気付かせ、水の中の生き物のつながり、環境とのかかわりを学びます。
2-4. 土の中の生き物ウォチング
私たちの足もとには思いもよらないにぎやかな世界が広がっています。土の中の生き物は、よく見るとおもしろい姿形をしたものがたくさんいます。しかも、かれらは生態系のなかで大切なはたらきをしているのです。
・身近な落ち葉や枯れ草、土の中の土壌生物の存在と多様性を気付かせる。
・土壌生物を採取・観察し、植物と動物、動物と動物、自然と生物のつながりに気付かせる。
・調査した結果や資料などを活用し、生物と環境とのかかわりについて理解を深める。